不動産担保ローンでお借入れをする際、貸主（金融機関やノンバンクなど）が担保となる不動産にあ抵当権を設定します。抵当権はひとつの不動産に対して複数設定でき、借主が返済できなくなった場合に、第一抵当権者から優先的に弁済が受けられる仕組みとなっています。
ここでは抵当権の基本を確認したうえで、第二抵当でも不動産担保ローンを利用できるのかどうか、また利用する際のデメリットを解説します。
△抵当権とは？抵当権と根抵当権の違いはなに？
抵当権とは、債権者（金融機関やノンバンクなど）が貸付金の回収を担保するため、債務者や保証人などが所有している不動産に設定する、担保権です。
債務者（ローン利用者）が借入金を返済できなくなった場合、抵当権者（金融機関やノンバンクなどの債権者）は、担保とした不動産を競売にかけ、その売却代金から優先的にお金を回収することができます。これを、抵当権の実行と言います。
抵当権のほか、「根抵当権」という担保権の種類もあり、不動産の担保権の場合、主にこの2種類が一般的に用いられています。
根抵当権は、継続的な取引から生じた債権を一定の極度額までまとめて担保する抵当権です。抵当権は、対象となる債権が明確に決まっているのに対し、根抵当権ではご契約時に決めた極度額を上限に何度でもお借入れができます。
△二番抵当権（第二抵当）とは？
不動産に対して複数の抵当権が設定されている場合、二番目に設定された抵当権を「第二抵当権」といいます。
抵当権は、ひとつの不動産に対して複数設定でき、先に設定されたものから、第一抵当権、第二抵当権、第三抵当権というように順位がつけられます。
たとえば、住宅ローンを利用している場合、その不動産にはすでに抵当権が設定（住宅ローン借入先の金融機関が、住宅ローンの貸付金を担保するため設定した抵当権）されているため、同じ不動産を担保に新たにお金を借りようとするときの抵当権は「第二抵当権」です。
借主が返済できなくなり、担保不動産が競売になった場合、順位が高いほうから優先的に弁済を受けられます。
つまり、債務者が返済できなくなり抵当権が行使されたとき、第二抵当権者は第一抵当権者の次に弁済が受けられます。第一抵当権者が弁済を受け終わったあとに売却代金が残っていなければ、第二抵当権者は弁済を受けることはできません。
△二番抵当権で借入する際のデメリット
上記で述べた通り、金融機関やノンバンクなどの債権者の立場からすると、二番抵当権を設定してお金を貸す事は、第一抵当権者に比べ、弁済を受けられない可能性が高く非常にリスクが高いと言えます。
そのため、第二抵当権で借入する際の債務者（借主）のデメリットとして、
①金利が高くなりやすい
②融資額が少なくなる可能性がある
③第一抵当権での借入の返済に加え、第二抵当権での借入の返済が増えるので、月々の負担が増える
などがあげられます。
△二番抵当権で不動産担保ローンの審査を通りやすくするポイントを解説
二番抵当権での借入は、比較的ハードルが高く、取り扱う金融機関も限られてきます。また、事業者の場合はともかく、個人の場合はかなり審査が厳しいと言えます。
その点、金融機関に比べ、ノンバンク系の貸金業者は二番抵当権や三番抵当権での貸付も取扱いを行う会社も多いようてすが、審査を通しやすくするポイントをいくつかあげていきます。
①一番抵当権の借入（住宅ローンや事業資金など）をなるべく減らしておく。また、第一抵当権者（金融機関など）から、あらかじめ残高証明書を取得しておく
②希望の融資額を低めに設定する
③第一抵当権の借入をおまとめし、融資の一本化も検討する
④ノンバンク系の不動産担保ローンの審査を受ける
一番抵当権の借入残高が少なければ少ないほど、二番抵当権の借入枠が増えます。また、二番抵当権で借入する場合、必ずと言っていいほど残高証明書を求められる場合が多いです。通常、金融機関の残高証明書の発行には1週間～10日くらいかかります。ご融資をお急ぎの場合、お申込の前にあらかじめ取得しておく事をお勧めします。
上記で述べた通り、二番抵当権で借入する場合の融資額は先順位（ここでは一番抵当権）の残債次第なので、残債の金額によっては、融資のお申込み金額を抑えるのも、ひとつの方法です。
また、二番抵当権での借入額は一番抵当権の残債に左右される傾向があるので、一番抵当権の借り換えも含め、融資を一本化（おまとめ）した方が、貸し手側も一番抵当権ての審査になりますので、最終的なお手元資金が、二番抵当権で借入した場合に比べ、増える可能性が非常に高くなると言えます。
また、融資を一本化（おまとめ）することのより、毎月の返済金も一本になるため、月々の負担も軽減できます。
先にも述べましたが、二番抵当権で融資を行うのは、金融機関に比べ、ノンバンクの方が多いようです。ノンバンク系の不動産担保ローンの利用を検討してみましょう。
△まとめ
以上で解説しました通り、二番抵当権での借入には様々なハードルがあります。ですが、上記で述べた通り、融資を受けられる可能性はあります。
フィナンシャルエースの不動産担保ローンは、二番抵当権での借入審査、融資も可能でございます。また、二番抵当権や三番抵当権での融資事例も、多数ございます。
ご相談は無料です。諦めるまえに、まずは一度、お気軽にご相談くださいませ。
